ECサイト、発生した不正の「原因・手口を特定できず」約3割 DGBT調査
株式会社DGビジネステクノロジー(以下、DGBT)は2026年10月22日、「ECサイトにおけるセキュリティ対策に関する調査」の結果を発表した。
調査概要
◆調査期間:2026年8月21日~8月23日
◆調査方法:インターネット調査
◆調査対象:ECサイトの運営に携わる20代~50代の男女
◆調査人数:330名
◆モニター提供元:RCリサーチデータ
◆出典:ECサイトにおけるセキュリティ対策に関する調査(株式会社DGビジネステクノロジー)
全体の68.2%が不正の減少を実感せず
本調査では3Dセキュア2.0の原則義務化以降における、不正発生件数の変化を質問。「変わらない」(35.5%)と「増加した(大幅・ややの合計)」(32.7%)を合わせた68.2%が、不正の減少を実感できていないことが明らかになった。

発生・増加傾向にある不正の手口をたずねたところ「クレジットカードのなりすまし利用(3Dセキュア突破・すり抜け)」(32.4%)が最多に。対策の導入後も、認証をすり抜ける手口への警戒が強いことがうかがえる。
また、セキュリティ対策の担当の有無別でも手口について分析した。担当者は「3Dセキュア突破・すり抜け」(48.5%)、「チャージバック不正(フレンドリーフラウド等)」(48.5%)や「アカウント乗っ取り」(42.6%)など複数手口への警戒感が約5割にのぼる。
一方、非担当者の最多回答は「特になし」(29.7%)が最多に。セキュリティ対策の担当者と非担当者では、不正リスクに対する認識に差が見られた。

約3割が発生した不正の「原因・手口を特定できず」
発生した不正の原因や手口をどの程度特定できているかを質問。「一部しか特定できていない」(22.1%)と「ほとんど特定できていない」(12.4%)を合わせた34.5%が、十分な原因究明に至っていない。

直近1年間の不正被害による損失額(返金・チャージバック・商品ロス等)の把握状況を質問。「あまり把握できていない」(22.1%)と「全く把握できていない」(10.3%)を合わせた32.4%が、被害額を把握できていないことが明らかになった。

AIによる検知と専門家の知見を組み合わせる
不正の原因究明や、手口の特定を阻む要因についても質問。「セキュリティの専門知識を持つ人材の不足」(27.9%)が最多となり、次いで「不正の手口の高度化・多様化」(27.3%)、「最新の不正手口に関する情報不足」(26.7%)が僅差で並んだ。

DGBT プロフェッショナルソリューション本部執行役員 本部長の関隆進氏は、本調査結果について次のようにコメントしている。
「原因が特定できないままでは、対策はどうしても後手に回ってしまいます。AIによる検知と専門家の知見を組み合わせることで実態を迅速に可視化し、原因特定から対策までを『組織的』に回す体制を構築することこそが、EC事業の持続的な成長に直結すると考えています」
単なるセキュリティシステムの導入にとどまらず、「専門知識を持った体制の構築」や「迅速な不正実態の把握・原因究明」こそが、EC事業の売上やブランドを不正被害から守るうえで重要となる。自社体制の見直し、今後のセキュリティ強化の参考にしたい。


